NPO法人を作りたくなったら・・・

 現在、法人化はしていないけれどもそれなりの人数、規模で、何らかの非営利活動等を行っていて、そろそろ法人化したい。といった場合に、さてどの法人にしよう。とお考えになられると思います。

 営利法人とは構成員への利益の分配を目的とした法人です(株主への利益の分配など)。例えば株式会社ですとか合同会社です。

 非営利法人とは構成員への利益の分配を目的としない法人です。例えば、NPO法人、公益法人、社団法人や、学校法人、宗教法人です。非営利活動法人だから一切の利益を得てはいけないということではなく、得た利益は団体の目的を達成するために使います。また、給与を支払って人を雇うこともできます。

 非営利法人にはさらに「一般法人」と「公益法人」とがありますが、本稿は「NPO法人を作りたくなったら・・・」がテーマですので割愛いたします。

 

・NPO法人にしようと思ったら

 NPO法人を設立するには各要件がありますし、NPO法人を設立する目的、種類、事業(非営利事業、ほか収益事業を行う場合はそれも)も設立に向けてはっきりと定めておく必要があります。

 また人員に関して言うと、10人以上の社員、役員として理事3人、監事1人以上を置く必要があります。なお、理事は社員や職員を兼ねることはでき、監事は社員を兼ねることはできても、理事や職員を兼ねることはできませんから注意しましょう。

 そしてこの役員についてですが、特定非営利活動促進法には以下のような決まりがありますから注意しましょう。

 これの意味は、役員が全員で5人以下の場合、配偶者や親族は役員として1人も入れられないということです。

 もし役員に親族を加えたい場合は最低でも6名以上になって初めて1名だけ理事か監事かにいれられるということになります。例でいうと、夫婦で役員とするには役員総数は6名以上にしなければならないということです。

 なお「三親等以内の親族」とは以下の範囲です(内閣府NPOホームページより)

 このように「NPO法人化」するにあたっては法人としての体制の設計を立て、改めて今後の活動方針と目的を確認していく必要があります。むしろ、これをすることによって将来にわたって末永く活動するための青写真を描けて、より具体的な想像ができるわけですから、今までともに活動してきた仲間の皆様とじっくり話し合うことがもっとも大事なことになります。

 特に、いざ設立手続きに向けて「定款」を作ることになるのですが、活動方針、目的などが固まっていないと、定款において「目的」「特定非営利活動の種類」「特定非営利活動に係る事業」を定めることができませんし、同時に行政庁に提出することになる「設立趣旨書」「事業計画書」などなど様々な書類も作れなくなってしまいますから、ぜひ「設立するための準備の準備」をまず大事にしていただきたいと思います。

 

 ・NPO法人設立を考えた時の相談窓口は?

 なるべく費用をかけずにNPO法人を設立したいので、その設立について無料のサポート、相談先はあるでしょうか?

 これについては、申請先(県、市など)によって、そういった相談窓口を備えている場合があります。

 例えば、千葉市であれば「千葉市民活動支援センター」でNPO法人設立についての一般的な相談を、「市民自治推進課」では設立認証の事前相談を行っております。

 ほか千葉県がYouTubeで情報提供をしていたりもします(https://www.youtube.com/playlist?list=PLjalza9HHe9ESKp7jE2tLTlWmTvhyQes_)

 その他になりますと、相談については有料となるところが多くなります。

 今回はNPO法人を設立しようと思った時の「第一歩」についてでした。

\ 最新情報をチェック /

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です